ドルフィンズの2011年振り返りと来シーズンへの期待。一足も二足も早いドラフト予想を添えて。


twitter ID:@billsdynastyさん主催で楽しんでおります、ドラフト予想大会( http://offseason2012.blog.fc2.com/ )にて、ドルフィンズの指名予想を担当しました。
その際に調子に乗って書きすぎてしまったので、こちらにあげておこうと思いまして。FAはじまる前のドラフトの予想なので、来月末に読み返してみて身悶えするんでしょうけれど。

とりあえずドラフト予想大会は楽しいのでぜひどうぞ。


以下文章です。
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2011シーズンふりかえり

 まず昨シーズンを振り返ってみますと、ドルフィンズは6勝10敗でした。残念ながら負け越しはシーズン前から予想されたものだったのですが、がっかりな結果です。
 とはいえ、シーズンは2つに分けてみてみるべきかと思われます。開幕7連敗という(実力的にもいまいちなのはわかっていましたが)悪すぎる前半。そして、6勝3敗という実力どおり(だと思いたい)の後半。

 特にディフェンスは、このシーズン前後半の差が大きくひらいていました。
 シーズン全体で見てもそこそこの安定感です。トータル喪失ヤードはリーグ15位と平凡なものの、失点は6位と勝負強さを見せました。ラン3位、パス25位と若干バランスは悪いと感じられるものの、問題のパスDも後半9試合では相手QBの平均レイティング70.0、TD10、INT14と非常に良かった。これをElliot Harrisonは開幕当初の、システムと連携が浸透していなかった間の問題としています。僕としてはそれに加え、ボンデ・デイビスのテンションがあがらなかった〜干された間のコマ不足によるものと感じています。
 というわけで、シーズン後半、システムも安定し、選手もそろった段階では飛躍的に良くなった、と。エクセレントなディフェンスではないものの、特に弱い部分はないかと思っています。

 さて、問題のオフェンスです。
 ラン成績こそリーグ11位とどうにか平均を上回っているものの、パス23位、トータル22位、得点20位。まずいですね。
 これはデボール兄貴の変態プレーコールと、あまりに平凡ど真ん中のQBの相乗効果かと思われます。贔屓目に言ってごく普通の能力しかないQBに、3rdダウンロングで5ヤードのパスを投げさせるっていうコールの意味を理解できる人は滅多にいないでしょう。まあその傾向はここ3年くらい続いていたので、スパラーノおじさんの趣味なんでしょうけれども。ジェッツファンの皆さん、おじさんをよろしくおねがいします。
 コマ微妙×プレーコール微妙=非常に微妙。という単純な結果です。全体的な底上げが必要である、という、3年前からわかっていたことがあらためてはっきりと示されたシーズンでした。


2012シーズンの変化と補強ポイント

 必要なもの。なにはなくともまずQB、そしてオフェンス・コーディネーター(なんならヘッドコーチも)、と、この3年ほど僕らドルフィンズファンはずっと思い続けていたのであります。それが今年は一気にかないそうで嬉しい限りです。

 まずコーチ陣が変わり、システムとプレーコールが変化するのは確定です。そして、GB型のオフェンスって、QBがきちんとレシーバーを探して投げるっていうイメージなので、最初から最後まで1人のレシーバーをガン見してそいつが空かなかったらスクランブルっていうムーアの“プレースタイル”には合いません。したがってQBの獲得も必須の規定路線となります。

 次にレシーバーも足りません。ブランドン・マーシャルはポロリもあるもののエース格ですが、次にくるのが小技師タイプのべス。どうもハートラインが化けてくれません。TEもファサーノが伸び悩んでいて、ちょっとターゲットが足りない。特にデカくて縦にも走れるタイプ。できればWRとTEで1人ずつ活きの良いのがほしいところです。

 RBはすでにカナディアン・フットボールから1人引き抜きましたので、これ以上の補強はないでしょう。それなりにオールマイティーなデカめのバックが3人って体制になりました。
 前出のElliot Harrisonさんは、さらに右タックルの補強が必要と言っています。昨シーズンの右タックルはMarc Colomboさん。カウボーイズを切られたのを拾って、全試合先発してもらった。そこまでダメという印象はありませんが、もう33歳ということもあり、できれば若返りをはかりたいということでしょうか。
 左タックルは全体一位男ロング、センターもドラ1、ガードはある程度ローテーション的になってたようですが悪いってほどじゃない。さほどの強化はいらなそうです。

 そして別に穴はないと言ったディフェンスですが、プロボウラーのNTソリアイくんが出ていってしまいそうです。高騰してしまった給料、余裕のないサラリーキャップ、さらにディフェンス・コーディネーターが変わってシステムを3-4から4-3にするんじゃないかっていうこともあって、おそらく引き止められることはないでしょう。というわけで、DLが必要です。

 3-4のままにしても4-3にしても、DL以外はあまりメンバーに変化はないかと思われます。LBはテイラーが辞めちゃったけどコマ的には不足なく、むしろ4-3にしちゃったらKoa Misiくんの仕事がなくなっちゃうよっていうくらい。
 DBも、若干Sean Smithが狙われがちになる場面が多かったように思うので、良いCBなりニッケルがいると助かりますが、このままでもどうにかなるでしょう。セーフティーの2人も飛びぬけたものはないけれど好きなタイプなのでOKです。


ドラフト予想

 というわけで、ドラフト予想。
 なんですが、なんにしろ不確定要素が多すぎます。
 まずQB問題。フリーエージェントで取るのか、ドラフトでとるのか。そしてディフェンスのシステムの問題、4-3なのか3-4なのか。
 考えてわかることでもないので、QBをFAで取るかドラフトで取るか、それぞれで予想してみます。


(モデル1)

 QBはフリーエージェントでフリン。
 第一候補はやはりフリンさんでしょう。マニング説も消えませんが、あまり現実的ではない。だってサラリーキャップが苦しいんです。フリンさんだってドルフィンズに来るのが一番やりやすいはずですが、もっと高い給料を出せるチームもあるので油断はできません。そんなわけなので、フリンさんをとると、必然的にソリアイくんは出ていくでしょう。

 なので、ドラフトでは、
 1順:OL、右タックル
 2順:DL、DTもしくはNT
 3順:WRかTE
 を予想。
 カレッジは観ていないので具体的な名前はわかりませんけれど、OTだと一番評価のMATT KALILがMINに取られて、次に評価された選手ということになるんでしょう。RILEY REIFFが有力なのかな。でも評価を下げてるとかって話なので、良いDLがいれば先にそっちを取って、2順でOLということもあるかもしれません。DLってことだと、QUINTON COPLES、MELVIN INGRAM、MICHAEL BROCKERSというあたりが高評価なのでしょうか。
 WRはFAでそれなりに人数が出てきているので、ドラ1、2でという可能性は低いのかなあ。


(モデル2)

 フリンさんが取れなかった場合、ちょうどチームとしても転換期なので、他のベテランQBを狙うことはなく、ドラフトで取ることになるのではないでしょうか。

 となると、ドラフトでは、
 1順:QB
 2順:OLかDL
 3順:DLかOL
 というところでしょうか。

 しかし、ドルフィンズよりも先の指名順を持っているチームに、コルツ、ブラウンズ、レッドスキンズとQBをほしがっているところがあります。少なくともラックとグリフィンは取れないでしょう。もちろんラムズと交渉中でグリフィンを狙ってるってことはあるでしょうけれど、可能性として高いのは、先日シャーマンがほめてたライアン・タンヒルか、噂の28歳ウィーデンってところでしょうか。いやー、未知数ですね。
 しかし少なくとも、ヘニー=スパラーノのコンビからは感じられなかった若い思い切りみたいなものは期待できます。ならば、浮いた金でフリーエージェントのレシーバーを取ってルーキーQBを支えよう、となるでしょうか。もしかしたらソリアイくんも残せるかも…なんて期待もありますが、そこはまたシステムのお話にもなるのでわからないですね。


 でもやっぱり個人的にはフリンさんのケースのほうがいいです。
 ということで、ドラ1予想はRILEY REIFFくんかな。右タックルで良いわけですしね。