03-09.ディフェンス


さて、オフェンスが終わっちゃったら、次にすることはなんだったかな?





そりゃもちろんディフェンスでやんすよ。






今日はディフェンスについてだねー!






はーい、そういうこと。なかなか話が早いじゃないか。

オフェンスの目的が得点することなら、ディフェンスの目的はそれを防ぐこと。大まかに言ってしまえばそういうことなんだけれど、場合によってはそれ以上のことを狙ってプレーすることもある。


 ディフェンスにできることは、大体この5つ。

 1.得点する
 2.ボールを奪う(ターンオーバーを得る)
 3.ファーストダウンを取らせない
 4.得点させない
 5.相手に時間を使わせる

 まあ普通は現実的に4あたりを狙いつつ、チャンスがあったら2くらいのことができたらいいな、って感じでプレーするね。


ディフェンスも点とれるのー!?






おまー、ターンオーバーのところで聞いただろー






そうだね、ちゃんと覚えておけよ、ネコ野郎。






(1)得点する

 もちろん、得点するのがディフェンスにとっても一番大きな成果だよね。インターセプトファンブル・リカバーでボールを奪ったら、そのままリターンしてタッチダウンすることもできる。ただ、最初からインターセプトファンブルを狙ったプレーをするっていうのはディフェンスにとってリスクが大きいから、チャンスがあれば狙う、っていうくらいが普通だよ。


 もうひとつ、ディフェンスによる得点に、「セーフティー」っていうのがある。オフェンス側が、自陣のエンド・ゾーン内でタックルされたりして、そのままプレーが終了すると、ディフェンスの得点になるんだ。


エンドゾーン内でタックルされている。

 ディフェンス側には2点が入って、さらに点を取られたオフェンス側のチームが、自陣20ヤードからパントを蹴って試合が再開されるんだよ。つまり、セーフティーを奪えば、2点もらえる上に、次は攻撃できるってわけね。
(セーフティーを取られたチームは、普通にキックオフをしてもいいんだけど、20ヤード・ラインからだとタッチバックにすることも難しいし、パントよりも空中にある時間が短いキックオフだと、ラッシュ・チームがボールに追いつけないから、たくさんリターンされちゃう危険が高い。ということで、パントを蹴ることがほとんどになってるよ。)


 ちなみに、セーフティーが起きたときの審判のジェスチャーは、頭の上で手のひらのしわとしわを合わせて幸せってやるんだけど、
 この手の感じが「人」に見えることから、セーフティーは「人」で表されたりするんだよ。

 セーフティーが起こりそうなとき(オフェンスが自陣ゴール前ギリギリでプレーするとき)に、twitterなんかに大量の「人」の文字が発生するのはそのためなんだね。


(2)ボールを奪う

 ディフェンスがターン・オーバーを奪えば、そのまま得点はできなくても、味方オフェンスが得点しやすい地点から攻撃を開始することができる。ディフェンスがターン・オーバーを一回取るのは、オフェンスが40〜50ヤード進むのと同じくらいの効果があるっていわれるくらいの大きなプレーだよ。


(3)ファーストダウンを取らせない
(4)得点させない

 これらは、相手チームのオフェンスを終わらせて、攻撃権を取り戻すってこと。相手オフェンスに取られたファーストダウンの数によって、つまり進まれた距離によって、味方オフェンスが攻撃を開始する位置が変わってくる。できるだけファーストダウンは与えず、相手をパントに追い込めると、次の自分たちのオフェンスは有利な場所から始められる。
 普通の状況では、ディフェンスは大体ここらへんを目標にしてるはず。とにかく点を取られなければOKってこと。
 ただし、試合の残り時間が少なくなってきて負けてる状況だと、できるだけ相手のオフェンスを早く止めなきゃならなくなるから、いちかばちかターン・オーバーを狙ったプレーとかが増えてくるんだね。


(5)相手に時間をつかわせる

 逆に自分のチームが勝っていて、あとは残り時間がなくなれば勝ちっていうとき、ディフェンスは点を取られても別に良いやって考えることもある。
 ロング・ゲインされて、時間をちょっとしか使われずに点を取られちゃうっていうのはダメだけどね。少しづつゲインされて最後は得点されても、その分残り時間が減るから、試合にはそのまま勝つことができるよね。そういうときには、後ろの方のディフェンスを固めて、相手オフェンスがどんなプレーをしてくるか見極めてから対応するわけだね。


というように、試合の状況によって、ディフェンスの目的と、そのために選択されるプレーは変化するんだね。その上で、オフェンスのいろいろなプレーに対応しなければならないんだ。




難しいのね…






大丈夫、だんだん分かってくるから。試合を観ながら、今はディフェンスは何を目的にしてるのかなー、って考えられるように慣れていけばいいんだよ。

 具体的なディフェンスのフォーメーションや動きについては、また後でね。