NFLチームの強さからみた「住み心地のいい街」はどこだ?


 NFLって、地元にチームがあれば、その街じゃそのチームが圧倒的に人気があるようです。もちろん、GBのように街をあげて住民がみんなして情熱のほとんどすべてを注ぎ込むようなところもあれば、MIAのように大して熱狂的な人はいないんだけどね、っていうところもある。でも、大体の人は地元のチームを応援している(らしい)。ちょっとまえのMLBのTBのように、地元のチームよりも練習しに来るだけのヤンキースの方が人気があるってこととか、東京ドーム時代の日ハムみたいな悲しい例はあんまり聞かない。


 では、フットボール・ファンが住みやすい街はどこなのか。今回はこれを、
 地元チームが勝ったら気持ちいい=住みやすい
 という一点からのみ考えてみたいと思います。


 ひとまずNFLのチーム分布地図。
 (http://sports.geocities.jp/nflmfb/index.htmlより。)

 AFC

 NFC

 重ねると大体こんな感じ。


 けっこう偏ってるなーとか、シアトルはどこいくのも大変そうだなーとか、STLが西地区でDALが東地区かよ(笑)とか、INDほとんどシカゴなのに南地区って(笑)とか、HOUとTENとJACとMIAを南地区にしてくれれば地区優勝できそうだ!(って全チームのファンが思いそうだ)とか、まあ地図を眺めてるだけでもいろいろとあるわけですが。


 さて、住みやすさの計り方です。
 まず、レギュラー・シーズン中はチームが勝ったら嬉しいです。気持ちいいです。住みやすいです。
 1勝ごとに15ポイントの住みやすポイントを加算します。


 次に、ポスト・シーズン。こちらはシーズンを通しての成績ということになりますし、次のシーズンまで余韻が残りますから、ちょっと計算の仕方をかえます。レギュラー・シーズン18週を除いた残りの34週間を通しての気持ちよさですので、
 ワイルド・カード・プレーオフ出場⇒1点×34週間=34点
 ディビジョナル・プレーオフ出場⇒2点×34週間=68点
 チャンピオンシップ・ゲーム出場⇒3点×34週間=102点
 スーパーボウル出場⇒4点×34週間=136点
 スーパーボウル勝利⇒6点×34週間=204点
 とします。


 レギュラーシーズンで14勝したときの、いいねいいね強いねー! っていう気持ちよさが210ポイント。
 スーパーボウルで勝った後のシーズンオフの、今年はスーパー勝ったんだもんね(ニヤニヤ)っていう気持ちよさが204ポイント。
 個人的にはまあまあ納得できる数値化だと思うんですが。


 2001年から2010年までの10シーズンの住みやすい街はこのようになりました。

順位 チーム 住みやすポイント
1 NE 2,985
2 IND 2,473
3 PIT 2,440
4 PHI 2,210
5 GB 1,984
6 BAL 1,788
7 SD 1,735
8 CHI 1,679
9 NYG 1,664
10 SEA 1,653
11 NYJ 1,638
12 NO 1,600
13 TEN 1,532
14 ATL 1,532
15 TB 1,491
16 DEN 1,460
17 DAL 1,449
18 CAR 1,416
19 MIN 1,389
20 SL 1,292
21 JAC 1,257
22 KC 1,231
23 MIA 1,193
24 ARI 1,164
25 WAS 1,122
25 SF 1,122
27 CIN 1,088
28 OAK 1,074
29 BUF 930
30 CLE 919
31 HOU 825
32 DET 585


 トップ3は納得。この3チームで過去10シーズンに9回スーパーボウル出て6回勝ってるわけだし。さぞや住みやすいことでしょうねー(棒読み)。


 PHIやSEAがトップ10入りってのが意外に感じるのはつまり、ここ最近の成績が印象に残っているからなんでしょう。そこで過去5年に限ってランキングを作り直すと、

順位 チーム 住みやすポイント
1 IND 1,391
2 NE 1,285
3 PIT 1,139
4 SD 1,131
5 NO 1,075
6 GB 1,060
7 BAL 1,056
8 NYG 1,026
9 PHI 958
10 CHI 943
11 DAL 890
12 NYJ 883
13 TEN 777
14 MIN 766
15 ATL 762
16 ARI 759
17 SEA 729
18 JAC 653
19 CAR 623
20 TB 559
21 HOU 555
22 DEN 540
23 CIN 529
24 MIA 514
25 WAS 514
26 KC 503
27 SF 495
28 BUF 465
29 CLE 420
30 OAK 360
31 SL 315
32 DET 270


 INDとNEが入れ替わったものの、トップ3は安定。東京で言えば吉祥寺や自由が丘みたいな、住みたい街ランキングの常連って感じになってきましたね。さぞや住みやすいことでしょうねー(棒読み)。
 しかしそこに肉薄してきているのが、SD、NO、GB、BALといった街たち。最近は下北沢が住みたい街にランクインしてくるんだよねー、といったところでしょうか。SDは別だけど、割と小さかったり、ちょっと田舎っぽかったり、音楽の街だったりっていうのもなんか下北っぽい。


 さて、ならば、いま勢いのある街は、ということで、過去10年間の得点に占める過去5年分の得点の割合の高い街はこちら。

順位 チーム 直近5年率
1 HOU 67%
NO 67%
3 ARI 65%
SD 65%
5 NYG 62%
6 DAL 61%
7 BAL 59%
8 IND 56%
CHI 56%
10 MIN 55%
11 NYJ 54%
12 GB 53%
13 JAC 52%
14 TEN 51%
15 BUF 50%
ATL 50%
17 CIN 49%
18 PIT 47%
19 DET 46%
WAS 46%
CLE 46%
22 SF 44%
SEA 44%
CAR 44%
25 PHI 43%
MIA 43%
NE 43%
28 KC 41%
29 TB 37%
DEN 37%
31 OAK 34%
32 SL 24%


 なんとトップにHOU。伸び盛りです。開発中です。たとえるならば武蔵小杉でしょうか。若干のびきらずに安定してしまいそうな雰囲気をかもし出しているところもなんだか似ているモゴモゴ。。。
 まあNOは再来年がピークになりそうな気もしないでもないしモゴモゴ。。。ARIは総じて住みにくかったところに一瞬だけタワーマンション・バブルが発生した佃島みたいというかモゴモゴ。。。


 そしてこの成長率でみるとNEなんて25位タイですよ。総得点では実に2.5倍以上の差をつけられているMIAと一緒のペースで住みやすポイントが落ちていってます。なんともはや過疎が進んでどうしましょう多摩ニュータウン的な雰囲気になっていくのでしょうか。しかしまた復活・再開発の兆しが見えているのが悔しい気になるところ。


 で、結局のところ、どこが一番住みやすいんでしょう。
 得点からみればNEとINDですが、両方ともそろそろ老朽化しかけてきた中心繁華街(QB)が心配というところでしょう。
 成長率と得点とのバランスから考えるとSDが住みやすそう。中心繁華街(QB)もまだ活きが良いし、市長(HC)さえ代えれば一気にいい街になるかもしれない。引っ越すならここかな。


 しかし、本当に住みやすい街というのはきっともっと安定したところだろうと。住環境ってそういうもんじゃないかと。という視点から、

 住みやすい街NO.1はATLをオススメします!

 なんといってもこの安定感。
 10シーズン総得点、5シーズン得点のリーグ平均は、それぞれ1498点、748点。それに対しATLは1532点、762点と平均ちょっとだけ上を記録、さらに総得点中の過去5年分の得点がぴったり50%。
 すばらしい安定感。田園調布のような高級イメージもないし、銀座ほどの歴史もないし、目黒ほどのお屋敷街の雰囲気もないけれど、落ち着いた必要にして十分な街、まるで国立のような(すいません、国立いったことありません、イメージだけで言ってます)。


 というわけで、当初の「気持ちいい=住みやすい」街を探すという意図とは若干違う結論となりましたが、NFLファンはアトランタに引っ越せ! ということで締めさせていただきたいと思います。